『あげくの果てのカノン』 第6話 ネタバレ

突然現れたゼリー(エイリアン)に頭を切断された先輩。

 

そんな夢にうなされながら、「かのん」は病室で目を覚まします。

 

どうやら「かのん」はSLC(異星生物対策委員会)の見学中に貧血で倒れたことになっているようでした。

 

見舞いに来ていた両親から心配される中、弟だけは本当に貧血なのか疑っていました。

 

SLC内でゼリーが暴れたにもかかわらず、世間では報道も一切無し。

 

不思議なくらいいつも通りでした。

 

「かのん」もいつも通り、バイトに出勤します。

 

休憩中も先輩のことで頭の中はいっぱい。

 

そもそも先輩は生きているのだろうか…。

 

そんなことを思っていると、店内から境さんと呼ぶ声が聞こえます。

 

急いで声の方へ向かいますが、そこにいたのは先輩の奥さんでした。

 

突然の来店に驚く「かのん」ですが、自分から奥さんのレジ対応に手を挙げます。

 

そして、

 

「いつも夫は何を買っているのかしら?」

 

「”私の夫は…”何を買っているのかしら…?」

 

「かのん」の目をしっかり見つめながら、わざと強調するように言います。

 

当然、SLC内で先輩と「かのん」が会っていた事は、奥さんも知っています。

 

そして、先輩がいつも仕事中に買うケーキを二つ買い、

 

「今度はあなたなのね。」

 

そう言って去っていきました。

 

 

帰宅中、「かのん」は思います。

 

奥さんにとって、私は迷惑な存在。

 

あんな怪我で、たぶん先輩も死んでしまっただろう。

 

ならこんな世界にいる意味はない。

 

自暴自棄になって、雨の中、車が通る交差点に足を踏み入れた瞬間、

誰かに手を取られます。

 

それは、頭に包帯を巻いた境先輩でした。

 

一瞬、なんで先輩が生きているのか不思議に思いますが、

そんな疑問はあっという間に吹き飛びました。

 

先輩が生きているだけでうれしい。

 

先輩が抱きしめてくれるだけでうれしい。

 

ついさっき、

あなたの奥さんに会い、

あなたの奥さんが家でケーキを用意して待っていることも知っているのに。

 

こんなことは許されないとわかっているのに。

 

でも、そんなことすら先輩の前では些細なことに思えてしまう。

 

『あげくの果てのカノン』 第5話

 

『あげくの果てのカノン』 第7話

 

 


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